トップ>会長挨拶

会長挨拶

会員の皆様へ

日本臨床検査専門医会
 会長 登  勉

 2016年1月1日付で会長に就任いたしました。日本臨床検査専門医会の会員は勿論のこと、臨床検査に関係する産学官の皆様には、よろしくご指導、ご鞭撻いただきますようお願い申し上げます。

  

 さて、臨床検査は益々高度で複雑になっていく方向と、セルフケアを目的とする簡易なOTC検査に大別され、これらの間に従来の検査が位置づけられるようになると思いますが、このような動向が診療報酬とどのように関連していくのか全く不透明です。高齢化とともに社会保障費が増大し、医療費の抑制がわが国の財政健全化の重要な政策課題となっている現状を理解しつつも、何年後かに、「我々の時代は良かった。今の人たちは大変だね。」と過去を懐かしむだけの無責任は避けたいと思います。

  

 そのためには、臨床検査専門医を含む関連専門職種や臨床検査を、医療制度の中に明確に位置づけるための活動が必要であると考えます。医療法第21条と22条の1から3に記載された病院、地域医療支援病院、特定機能病院、そして臨床研究中核病院における臨床検査施設の要件は、前述の「高度で複雑な検査」に対応しておらず、人員および機器を含むマネジメント全体への理解や認識も欠如していると言わざるを得ません。医療における臨床検査の重要性とそれに関わる専門職種の存在意義を社会に定着させるべく、取り組みます。

  

 次に、新専門医制度への対応です。2017年度から専攻医の登録・研修が開始され、2020年4月に新制度での認定試験が予定されていますが、日本臨床検査医学会の関連委員会と協力して、研修プログラムの充実のための学術活動を展開します。新制度にも関連しますが、佐守前会長が中心となって構築された「臨床検査医学専門分野別ネットワーク」は、診療実績記録として新専門医制度への対応も視野に入れたものです。継続してアップデートしていくことが必要ですので、会員、関連団体、そして臨床医の理解と協力を得て発展させていきます。

  

 最後に、臨床検査専門医は新専門医制度では19基本領域の1つであり、学生そして初期臨床研修医に専門分野の魅力をアピールすることが重要になります。医学部における臨床検査医学教育の実態調査を企画し、医学教育にRCPCを定着させるよう努力したいと思います。さらに、全国の医学生と初期臨床研修医から数名を選抜し、海外に短期派遣(early exposure program)する企画も任期中には実現したいと思います。

  

 執行部が一丸となって本会の運営に取り組んでまいりますので、会員の皆様のご支援を心よりお願いする次第です。